今回は日本酒を使った新感覚スイーツのご紹介です、その名も「ル・ポンシュ」。
静岡県熱海市にある昭和23年創業の老舗スイーツショップ「住吉屋」で売られている焼き菓子で、「ダイダイ」「ニューサマーオレンジ」の2種類があります。
「ル・ポンシュ」誕生ストーリー
住吉屋の店主菊池さんのブログによると、「ル・ポンシュ」の誕生にはこのようなストーリーがあるそうです。
熱海の石和酒店の石和さんが酒瓶を持ちながら私のところにやってきたので、利き酒でもしにきたのかな?とおもったら、こんな話をし始めた。
「菊地さん、このお酒をつかったスイーツ作って下さい!!」
「あと・・できればお酒が苦手な女性でも気軽に食べられるスイーツを!!!」
そう言って手渡されたのが熱海の名水をつかった地酒「純米酒あたみ」
「えっつ!?日本酒とスイーツ!?」
「その組み合わせはちょっと無理だろうな・・」と一瞬悩んだが、熱海の酒販組合さんの「純米酒あたみ」をもっと多くの方に知ってもらいたい!日本の伝統文化である日本酒の良さを知ってもらいたい!」という強い思いと、お友達の石和さんの頼みなら!と快く引き受けました。
参照:http://sumiyosiya.sakura.ne.jp/blog/shop/3150.html
思いもよらぬ提案から始まった日本酒を使ったスイーツの開発。
菊池さんは試行錯誤をした結果、日本酒と組み合わせる材料として熱海の名産品「ダイダイ」にたどり着き、6ヵ月を経て「ル・ポンシュ」を完成させます。
富士山の湧き水で仕込まれた純米酒あたみ
ル・ポンシュに使われている純米酒「あたみ」は、熱海の美味しい水を生かそうと富士錦酒造の協力を得て完成した日本酒です。
熱海の美味しい水を生かせないか、ということで県内芝川町の富士錦酒造の協力を得て平成20年12月に完成。
酒米は函南町で収穫された「あいちのかおり」を使用。 同社自慢の富士山の湧き水で仕込みました。
出来上がった原酒3,500リットルに「割り水」として丹那水系の熱海の水1,000リットルを加えて完成させました。 (割り水は、原酒のアルコール濃度を調整するために普通に行われる行程です)
参照:http://ataminews.gr.jp/stores/omiyage/
日本酒造りにおいて「水」はとても重要、美味しい水が手に入る熱海の利点が生かされたお酒なんですね。
静岡の名産品がぎっしり
ル・ポンシュには純米酒あたみの他にも、伊豆・熱海のダイダイ、静岡御殿場産コシヒカリをつかった米粉やニューサマーオレンジ、丹那のフレッシュバターなど、地元静岡・伊豆の素材がふんだんに使われています。
まさに静岡づくしの名産品、他の県では真似できないオリジナルスイーツですね。
ル・ポンシュ ニューサマーオレンジのお味は?
今回はニューサマーオレンジバージョンを取り寄せて食べてみました。
柑橘系の香りと日本酒のほんのりとした香りが交わっており、決してお酒臭くなく爽やかな仕上がりになっています。甘さは控え目なので、2個3個と食べてしまえそうです。
「日本酒が苦手な人でも楽しめるように」とのコンセプトなのでお酒の含有量は少なめ。
これだったら誰でもおいしく食べられるでしょう。
もっとお酒を感じたい!という方は日本酒を飲みながら食べると良さそうです。
色々な人が協力し合って町おこしや日本酒文化の普及につながっている今回のような例が、全国に広がっていけば素晴らしいなと思います。
「ル・ポンシュ」はネット注文も可能ですので、ご興味のある方はこちらからどうぞ!